ここのところ、自分の中でホップとモルトが戦っていたのだが、自分がどちらを嗜好しているか答えが出たようだ。おいしいと思うビールスタイルを思い出すと、アンバーエール、レッドエール。そして、こないだ飲んだ蝦夷麦酒の「フレッドの寝酒」というバーレイワイン。フレッドの寝酒を飲みながら確信したのだ。俺、麦派だって。ホップがガツンと効いているビールも好きだけど、麦のベースがしっかりしているうえでのホップが重要だとおもう。そんなわけで、今日はバーレイワインに初挑戦することにしてみた。
参考にした記事はBYO。
ビッグビールの記事タイトルはよく見かけていてスルーしていたのだが、なにか特別な作り方があるのかなと思っていた。しかし作り方自体はあんまり変わらないなーとの感想。結局、高比重ゆえの大量の麦芽をどう処理するかってところが求められるテクニックのようだ。設備によってはエクストラクトを使うと良いらしいが、未知の課題に挑戦したかったので、今回はモルト単体ですすめることにした。
ほかに注意するべきところはイースト選び。高比重に耐えられるイーストでなければいけない。そしてスターターをしっかり作れよと。あと、ボトリング前に1ヶ月は2次発酵させなさい。そして、ボトリング時にはプライミングシュガーは不要とのこと。了解。
以下に今回のレシピ
バッチサイズ
10ℓ
マリスオッター 76%
ミューニック 6%
クリスタルC80 3%
カラレッド 3%
カラピルス 5%
押麦 7%
SRM 11.5
プロテインレスト 30m@50℃
シングルインフュージョン 60m@64℃
ボイル
90m
ホップスケジュール
コロンバス 15g 60m
ワリオ 18g 45m
コロンバス 7g 30m
ワリオ 7g 30m
コロンバス 6.2g 15m
センテニアル 20g 15m
IBU101
イースト
Wyeast 1056 American Ale
レシピで気をつけたところは、今回のビールは長期熟成させたいので、殺菌や、よけいな不純物の揮発のためにボイル時間を長めの90mに設定。あと、ホップオイルの酸化を回避するためにレイトホップやドライホップの手法は避けた。ドライホップガンガン入れるNE IPAは3ヶ月持たないからね。今回のビールはできれば10年くらい寝かしてみたい。
写真は、麦芽かすを沈ませているウォート。色の濃さ以上にどっしりとしたボディーを感じる。
醸造が終わったので反省点を上げてみるが、何よりもターゲットOGに達しなかった。マッシュ効率で見ると66%。稀に見る低効率だ。理由は2つ。1つ目は、1番麦汁自体の比重が低かったこと。いつもと同じようにマッシングしたのだが、もっと撹拌した方がよかったのかな?2つ目は、一番搾り麦汁のサイズ増加と、2~3番麦汁を合わせた合計サイズを計算できてなかったこと。2番麦汁を絞った時点で寸胴鍋がいっぱいになって、3番麦汁を絞ることなくボイルしたのだ。なんにしても、バッチサイズ10ℓが無謀だったということだと思うが、単純に麦芽量を増やすだけでは高比重のターゲットOGを達成できないということが体験できた。
以上。
※追記
完成品の感想はこちら