醸造道具

※2017/2/26 最近の仕込み量の変化と、設備の更新を反映。あと、冬のワインセラーについて重要な情報を追記。

※2018/9/21 プライミングシュガーの分量が間違っていたので修正。ボトリング容器について説明追加。

 

醸造するために必要な道具をリストアップする。

前提条件として、自分の環境は8~10リットル仕込みに特化している(完成したビールが8~10リットル)。それ以上やそれ以下の環境は各人工夫してほしい。

推奨と書いた道具は、最悪なくても作れることを意味しているが、美味しいビール作るならそろえてほしい道具だ。

 

醸造

・消毒/殺菌液

必須

ビール造りは消毒/殺菌が命。キッチンハイターやブリーチでよい。煮沸殺菌でもよい。

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地元のドラッグストアに置いてるキッチンハイターの半分は自分が購入していると感じてる。

 

・寸胴鍋

必須

マッシングからボイルまで、こいつを中心にすべての工程が進む。ホームブリューの主役。

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自分が持っているのはステンレス製27cm 15リットル。IH非対応。目盛りが入っているのが便利。蓋も鍋のフチに引っ掛けられて便利。ここで買った。

業務用のステンレスの寸胴鍋10〜51�p特価「新潟キッチン」0120-200-845

 

・温度計(デジタルがよい)

必須

マッシングの微妙な温度を測るのに必須。理科の時間で使ったようなガラスの温度計でもいいけど、ビール作っている間に割れたらと考えるとぞっとするし、デジタルの方が安定温度を正確に読み取れる。

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※追記 上記写真の温度計、防水じゃないのに高温多湿のクーラーボックス内に放置していたらぶっ壊れた。 防水加工のモノを勧める。

 

・1次発酵容器

必須

プラスチックやガラスカーボーイがメジャー。だけど、洗うのめんどくさいので、自分は10リットルストッカーに漬物用袋(20リットル1斗用)を愛用。使い捨てにしてる。プラスチックカーボーイも持っているけどしばらく出番ない。

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 ※追記 最近、仕込み量が増えたことに伴って、12リットルストッカーを購入して使っている。

 

・おたま

必須

マッシュや麦汁を掻きまわしたり、寸胴鍋とセットでホームブリューの主役級の道具。ホームセンターで1200円ぐらいして、結構高価でビックリした。

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・計量器(0.1g単位計測が望ましい)

必須

ホップを計量する。ホップはグラム単位で味に影響するので目分量はもってのほか。

 

モルトミル

推奨 

なくてもいい。モルトを購入するときに、挽き割りのモルトを買えば要らない。 

自分は醸造方法の記事に書いたが精米機を利用している。

ホームブリュー手順(ver201612) - homebrew diary

 

・2重バケツロイタータン

推奨

マッシュから麦汁を濾すための道具。BIABで仕込む人は不要。ロイタリーングの方法は他にもあるので調べて自分なりの道具を揃えて欲しい。

自分は漬物バケツを2つ買ってきて改造。コックは500円くらいでネット販売してる。穴あけは2mmの電動ドリルで1時間くらいかかった。

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コックにつけるシリコンチューブも必要。

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口径は外径10mm内径7mm。

 

・比重計 or 糖度計

推奨

ビールのアルコール度数を計算するための道具。

糖度計の方が温度の自動方正なんてこともやってくれて高機能でいいんだけど高い。比重or糖度を計測しないなら不要だけど、計らないホームブリュワーなんて考えられない。

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・計量器(max 5kg)

推奨

モルトは数キロに及ぶため、ホップ用の高精度の計量器とは別なものを準備すると便利。

 

・サイフォン道具

推奨

ウォートの移し替えをきれいに行うためには必須。移し替え時に澱が入っても気にしない人は無くてもいいかもね。

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自分は水槽洗浄用のプロホースを愛用している。ただのシリコンチューブを口で吸って使うホームブリュワーも多い。

www.suisaku.com

 

 

・2次発酵容器

推奨

無くてもいい。1次発酵容器からそのままボトリング工程に移ることも可能。澱引き目的と、発酵終了後に余計に酵母臭をつけたくないので、自分は2次発酵容器は必須。

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自分は8リットル梅酒瓶を愛用。 

 ※追記 最近、仕込み量が増えたことに伴って、1次発酵容器に使っていた10リットルストッカー+漬物袋を2次発酵容器にしている。

 

ワインセラー

推奨

ビールは温度管理が大事。エールなら20℃。ラガーなら10℃近辺をキープする必要がある。最近はベゼル式の安いワインセラーもあるが冷やす方向にしか使えない。できればコンプレッサー式の加温機能も付いているちゃんとしたのを買った方がいい。無くても、クーラーボックスに氷やお湯を張って、そこに容器を入れて何とかなるが、毎日何度も温度管理するのが大変すぎて思い切って買った。

※初めて冬にワインセラーを使った感想を追加。真冬はターゲット20℃にしても水温が17℃までしか上がらず、冬のエール仕込みには使えないことが判明。冬はやっぱりラガーかケルシュか。

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sakura-wks.com

 

・縦長の2リットル容器

推奨

寸胴鍋の底に残った汚れた麦汁を回収するために、縦長の容器に移して、沈殿させるときに使う。あと、ロイターリングするときにも使う。ペットボトルの上部を切り開いたもので十分。

  

・ゴム手袋

推奨

熱い鍋触ったり強力な殺菌剤触ったりするので、あった方が絶対いい。ちなみに菌汚染をさけるためゴム手袋はビール醸造専用で使おう。間違っても掃除で使うゴム手袋でビール作るなよ。

 

・お茶パック

推奨

ホップをボイルするときやドライホップするときに使う。無くても良いが、自分はホップ滓が気になるので使っている。

 

・鍋 8リットル

推奨

BIABやる場合は不要。スパージングのために、お湯を沸かしておく場合は必要。自分は5リットルと3リットルの二つの鍋を使っている。

 

・おおきな不織布

推奨

BIABやる人は必須。自分はロイターリング派だけど、モルト滓を濾すときに便利なので使っている。

 

ボトリング編

・ビール瓶または炭酸用ペットボトル

必須

自分は両方を使い分ける。瓶の方が日光を遮蔽できるのでビールの品質にとって良いが、打栓が必要になる。ペットボトルは打栓不要で、炭酸がどれくらい入ったのか触ればわかるのが便利。容器が透明だと清澄度の確認もしやすい。ただし、洗浄後の乾きは瓶の方が圧倒的に早い。自分は3~4本ペットボトルに仕込み、他は瓶にしてる。

 

 

・サイフォン道具

推奨

発酵容器から移すときに必要だけど、澱を気にしなければいらない。例えば、ボトルの上に漏斗をさして、発酵容器からダイレクトに移すってことも可能。自分は澱が舞うのを嫌うのでサイフォンでボトリング容器に移してからボトルに移す。

 

・ボトリング容器

推奨

発酵容器から瓶に移す前に、一度ボトリング容器に貯める。自分はロイターリングの時に使った2重バケツの下側バケツをここでも利用する。

追記:ボトリング容器がなくてもいいと「推奨」にしているけど、2次発酵が終わったビールの上澄みをお玉ですくってボトリングしたら、全然カーボが入らない。沈んだ酵母を舞わせるという言う意味でも、ボトリング容器に移したほうがいいかも。

 

・ボトルフィラー

 推奨

ボトリング容器からビールを静かにボトルに移すための道具。ボトルの底にフィラー先端を押し付けたらビールが出てくる。じゃばじゃば注ぐとビールが酸化してしまうが、気にしない人はじゃばじゃば注げばいい。

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ボトリング容器につないでこんな感じに使う。

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 ・打栓器と王冠

推奨

瓶にビールを詰めたい人は必須。炭酸ペットボトルでも可能なので好み。

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・比重計

推奨

ボトリングの直前も計測する。

発酵前の糖度と、発酵後の糖度を比べることでアルコール度数を計測する。

 

・おたま

推奨

ボトリング容器を使ってプライミングシュガーを攪拌するときや、比重計にビールを移すときなど、ここでもおたまは活躍する。

 

・計量器

推奨

プライミグシュガーを計量するために使用する。計量しなくても、スティックシュガーが3gだから、ビール瓶1本にスティックシュガー1本。って感じで計算しちゃう人もいる。

 

・小鍋

推奨

自分は、プライミングシュガーを煮沸殺菌する。そのために使う。スティックシュガーのように、汚れてない砂糖使うなら煮沸殺菌しなくていいかもね。

 

 

 以上こんな感じかな。醸造方法と一緒で、自分の環境に合わせて必要な道具を見極めてほしい。はっきり言って初めはなにがなんだかわからないことだらけ。なのでビール醸造キットを買うのが一番良い。高いけど。

 

 自分は、アドバンスドブルーイング(アドブル)のビールキットから始めた。アドブルは懇切丁寧な手順書がついてくるので、勉強するのには最適。その後、Kotori brewingというホームブリュワーには有名なサイトを参考にさせてもらって、だいたいパクった。