レシピ構築(初期比重編)

 なんども醸造を繰り返していると、自分なりのレシピを作りたくなってくる。もっとローアルコールにしたい、苦くしたい、ボディを強くしたいなどなど。そう思ったら自分なりに調整するしかない。レシピを作るために必要な基本計算がある。それが以下。

・初期比重の計算式

・ビールの色の計算式

・苦み単位IBUの計算式

 

 世の中はインターネット様さまで、ググればレシピ作製用のWebツールがゴロゴロ落ちているのでそれを使えばいい。自分も初めはそうしていた。だけどいちいちネット見るのも面倒なので、エクセルで保有材料の管理をしながらレシピ構築もできるように整えた。やはり自分なりにカスタマイズできるのが一番だ。そんなわけで今日は、自分が勉強した計算式を紹介する。みなさん参考していただき、自分の醸造委ステムに合わせてカスタマイズしていただければとおもう。今日は初期比重の計算式だ。

 

 初期比重の計算はモルトが持つ比重性能を知っていれば簡単だ。34~38くらいの数字でPPG単位で表記される。PPGはPoints/Pound/Gallonの略だ。1ガロンの水で1ポンドのモルトを仕込んだときに達成する比重ということだ。PPGは使用するモルトのプロフィールで決まっている。使用するモルトのPPG値を知りたければMalt ChartでググればいろいろなWebでまとめているのでそちら参照。例えばこことか。

Grain Reference

 

 各モルトの比重性能がpotential SG列で記載されている。例えば表のPale Malt (2Row) USを例にとると、1.036と書かれている。Pale Malt (2Row) USを1ポンド、1ガロンの水で仕込むとOGは1.036ということだ。

というわけで計算は以下になる。

 

OG = PPG × malt size (Lb)  /  batch size (Gallon)

 

 ただし、ここにある係数をかける必要がある。mash efficiencyだ。PPGは理想値であり、モルトをマッシングした結果、100%糖化できたときの値だ。実際には70~80%くらいしかモルトから糖分を取り出せない。これをMash efficiency(マッシュ効率)という。自分は最高74%だ。この値を考慮する必要がある。マッシュ効率は醸造システムによって変わってくるので、何度かやってみて微調整する必要がある。

 

Target OG = (  potential SG * malt size (Lb)  * Mash effiency(%)/100  )  /   batch size (Gallon)   

 

 

例:Pale Malt (2Row) US を5ポンド、マッシュ効率70%、ボイル後3ガロン時の比重は

36 * 5 * 0.7 / 3 =  42

42ってことで、1.042が初期比重だ。

※1.036を36にしているのは簡略化のため

モルトを複数使うときは、モルト毎で算出されるOGを足せばいい。

 

ここまで理解できれば、ターゲット初期比重から、レシピのモルト量を見積もるのは逆をやればいいだけ。以下のようにターゲットOG、バッチサイズ、使用するモルトの構成比だけ決めておけば、

ターゲットOG 1.060

バッチサイズ 3ガロン

モルトA 36 90%

モルトB 32 5%

モルトC 34 5%

下記で総重量が求まり、

総重量(ポンド) = 60/ ( 36 * 0.9 + 32 *0.05 + 34 * 0.05 ) * 3  

モルトA~Bの構成比に従って分けてあげればいい。エクセルで一発だ。

 

 以上。