Dextrine Malt

 デキストリンは大きな糖で、イーストは食べることができない。そのため発酵終了後も麦汁のなかにも残り、ビールのボディを強化することができる。デキストリンは糖化温度高め(68~70℃)でマッシュすると良く出る。反対に低めの温度(62~64℃)でマッシュすると分解されてしまう。そのデキストリンを良く出すモルトデキストリンモルトというものがある。CaraPilsという銘柄で出ている。Wyermanのホームページを読むとモルト構成では20%を上限と書いている。

 我が家には何の手違いか、Carapilsが10kgある。このCarapilsを消費しなきゃと、いつも大目に使うようにしているのだが、構成比が20%ではらちが明かない。そこで思い切って、80%使うレシピで仕込んでみることにした。想像するに、デキストリンが多めのため、出来上がりのFGが高くなり、べっとり甘いビールができるのではないかと。それはそれで面白いかも。日本酒も甘口がすきだし。そうと思ったらレシピ構築。ベースはアメリカンIPAで行ってみよう。

 

バッチサイズ

 10ℓ

モルト

 Carapils 80%

 US 2Row 20%

マッシング

 シングルインフュージョン 90m 

ボイル

 60m

ホップスケジュール

 Warrior 60m 12.1g  

 Warrior 15m 8g

 Hallertau 0m 12.5g

 Amarillo 0m 12g

 Amarillo Dryhop 5day 7.8g

 Amarillo Dryhop 7day 11g

 IBU54

イース

 WLP060 American ale yeast blend

 

 ホップは中途半端な残りもののホップを寄せ集めて入れた。マッシングは酵素が少ないと思って、長めに90mとしてみた。

 

 昨日、2次発酵も終えて瓶詰したんだけど、FGが1.012に達していた。イーストのスペックから1.014のはずなんだけどなにこれ?イーストがデキストリンも食べた?それともマッシュ時間長めにしたのが裏目に出てデキストリン分解してしまった?

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 味見をすると、ふつうのIPAだ。甘みは確かにちょっとだけあるかな。でも言うほどでもない。マッシュ効率だって同じだし、しっかり清澄するし、なんにもベースモルトと変わらない。またモルトに対する謎が深まった。デキストリンモルトってなんなんだよ~。

 次回、100%Carapilsで仕込んでやろうかな。

 

 以上