ポーターを昨年11月に仕込んでから濃色系ビールを仕込んでなかったので、黒いビール欠乏症に陥った。ポーターが好きだが、今回はスタウトを作ることにした。
ギネスエクストラスタウトにはまっていて、いろいろ調べていたら面白い記事を見つけたのだ。ギネスはソフトウォータで仕込むらしいと。
Water for Guinness Stout: soft or hard? - Home Brew Forums
英国圏内はなんとなくハードな水質をイメージしていたが、ダブリンはソフトなの?調べたら、ダブリンの水質はここでわかった。
Brewing Water Target Profiles - Brewer's Friend
Ca 110
Mg 4
Na 12
Cl 19
SO4 54
HCO3 280
とてもCaが高くて、あきらかに硬水だ。もし軟水なら、ギネスは逆浸透膜でCaを取り除いているということになる。で、記事を読んでいると、スタウトに大事なのはアルカリ度だとのこと。だからソフトウォータでもいいのだと。残存アルカリ度(Residual Alkalinity=RA)は、PHコントロールの障害となり、またビールの色を濃くする。そして、RAはCaやMgが高ければ高いほど低下する傾向になる。要するに、ギネスはRAを高めるために水を濾過して軟水にしてRAを高めたと理解した。(本当かな?)
こんなの見ると、ぜひとも軟水&高RAでスタウトを作りたくなったのでチャレンジすることにした。
バッチサイズ
10L
イングリッシュ 2Row 65%
押し麦 20%
ローステッドバーレイ 15%
※押し麦はFlaked Barleyの代替。
マッシング
シングルインフュージョン 60m
ボイル
60m
ホップスケジュール
EKG 21g 60m
EKG 13g 30m
イースト
Wyeast 1098 British Ale
残念なことに、水質調整は手持ちの調整剤では軟水&高RAを達成できなかったのであきらめた。重曹を入れるとHCO3が増えるのだけど、同時にNaも増えてしまう。ちょっと、化学に詳しい人がいたら教えてほしいんだけど、CaCO3(炭酸カルシウム)は中性の水には不溶。だけど、よくある水質調整WebアプリでCaCO3を入れると、CaイオンとHCO3イオンが加算される。それってほんとなんだろうか。CaCO3は、入れた量がそのまま残存アルカリ度になるのが正し計算式なのではないだろうか?それらの疑問も重なって、水質調整はあきらめた。誰か教えてくれ~
さて、今回の仕込み中に2つ事件があった。
一つは、PHを5台にしたのに、モルトを入れた後に再度計測すると、7台に戻っていた。
なにこれ?濃色モルトを入れると、PHが下がる傾向だと記憶していたのに上がりやがった。無理にPHコントロールせずに、このまま様子を見ていたら最終的にPH5台に戻った。よくわからん。
そしてもう一つの事件。自分は、発酵容器にはストッカー+漬物袋を使う。ウォートの温度が25℃くらいだったので、もう少し冷やしたいなーと、ストッカーと漬物袋の間に保冷剤を挟んで、エアレーションしながら冷やそうと思った。そしたら、カチコチの保冷材で漬物袋に穴が開いた。小さい穴だったので、新しい漬物袋に移し替えることで難を逃れた。たまたま友達が来ていたので、落ち着いたふりをして対処することができたけど、超焦った。友達いなかったらパニックになってたかも。
菌汚染せずにちゃんとできますように。