GVとプライミングシュガーの計算

※例題の結果が計算ミスしてたので修正。

 

 6Bに仕込んだヴァイツェンを瓶詰したのだが、ヴァイツェンのカーボネート仕様は3.3~4.5GV。プライミングシュガーはいつも適当に6g/Lにしてきたけど、ちゃんと計算することにした。ということで計算方法をお勉強。参考にしたのはこちら。

Beer Priming Calculator - Brewer's Friend

 

 まず、GVってものがなんであるか調べる。GVはガスボリュームのことで、1リットルの水溶液に1リットルの炭酸ガスが溶け込んでいたら1GVだ。コーラだと3.5GVくらい。IPAだと2.5GVぐらいが望ましいらしい。参考にしたツールで計算すると、8リットルのビールを2.5GVにするためにはテーブルシュガーで54gだから、今までの6g/Lは妥当だったということだ。

 

 さて、プライミングシュガーの投入量の計算式をお勉強。まずターゲットGVに対してどれくらいのCO2が必要かを以下の計算式で算出する。

 

 CO2(g) = 1.977 * 麦汁の容量(L) * TargetGV  

*1.977は、1リットルのCO2ガスの重量

 

  例えば10リットルの麦汁を2.0GVにしたければ約39.94gのCO2が必要ってわけだ。じゃあ、39.94gのCO2って砂糖何グラムから生成されるのかというと、それはグルコース(C6H12O6)のアルコール発酵の化学反応式から逆算する。

 

C6H12O6 ⇒ 2C2H5OH + 2CO2

 

 一つのグルコースから2つのCO2が出力されるってことだ。CO2はモル質量44、グルコース C6H12O6のモル質量は180。ってわけなので、39.54(g) : 2×44 = グルコース量(g) : 180なので、必要なグルコースの重量はこちらの計算。

 

必要なグルコース(g) =  (必要なCO2(g) / (2 * 44) )   * 180

 

 例の10リットルの麦汁を2.0GVのするためには、81.70gの砂糖が必要ということだ。

 あれ?砂糖の量が8g/Lになってない?6g/Lでは?そう、上記の計算式だけでは足りなくて、とても重要な計算がある。ボトリング前の麦汁には発酵時に発生したCO2が溶け込んで残っており、その残存GVを計算する必要がある。ターゲットGVから残存GVを引いた値が、プライミングシュガーの計算時に使用するGVなのだ。残存GVは温度に依存する。参考にしたHPに書いてあった計算式がこちら。

 

CO2 In Beer = 3.0378 - (0.050062 * temp) + (0.00026555 * temp^2)

 

 飽和溶解度の計算なんだろうけど、これらの係数がどこから来ているのかちょっとわからなかった。ちなみに、上記のtempはFだから注意(はまった)。

  以上が、GVに必要はプライミングシュガーの計算だ。なんだか経験値が挟まる余地がなさそうだけど、ホントに狙ったGVが出ているのか謎だ。あと、ビールを長く保管するほど栓抜き時に吹きやすいんだけど、時間とGV増加の関係を知りたい。急激に上がってサチっているのか比例関係なのか。というわけで、ガス圧を計測する器具を探していたら、ビクルスという会社がピアシングデバイスを販売していた。欲しくて問い合わせしたのだけど、手が出ない値段だった・・・。

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