ヴァイツェンは小麦モルトを使ったドイツのビール。特長にバナナを引き合いに出す人が多いが、俺のヴァイツェンからバナナ香がしたことは未だない。どうやってバナナ香だすんだよと、いつも苦悩している。
そんなヴァイツェンと5月頃から格闘していたのだが、その振り返りを報告する。
1回目はイーストを起こすための試験醸造。準備したイーストはWyeast3068。パックの半分の 50billionのイーストを投入し、21℃前後で発酵させた。出来は、ヴァイツェンのヴの字も感じられない。バナナがないしフェノールもない。旨味と酸味を感じ、アミノ酸飲料という表現が近い。それがかえっておいしかったりする謎ビール。
2回目。20℃前後で発酵させた。これ旨い。だいぶヴァイツェン。だけども、あのうざいくらいのバナナ香は感じない。かなりおいしんだけど、あと一歩。
話が脱線するけど、ビールが苦手という若い子に対して、フルーティで苦くないビールもあるんだよとヴァイツェンをすすめる定型文ってあるじゃん。だけど、ビール苦手な人にとってヴァイツェンの押しの強さって、もっとNGなことない?
3回目。この回は、リユースイーストを半分だけ投入してみた。この頃はイーストカウンティングしてなかったので、イーストが多すぎるのが原因なのでは?と勘ぐってみたのだ。そしたら発酵中にむちゃむちゃバナナ+アップル香が薫って、キタコレ!とガッツポーズした。しかし完成品からはあまりバナナ香を感じず、味はバランスが悪くて2回目のほうがおいしい。熟成を経たら何か変わるのかな。
というわけで、今回も求めるヴァイツェンに到達することが出来なかった。反省会のため、小樽ビールのヴァイツェンを買ってきて飲んだ。これまたバナナ香を感じなかったりして、いよいよ俺の舌がやばいのかもしれない。疲れてるのか?
ヴァイツェンイーストはまだ残っているので、イーストカウンティングして適正ピッチを確認しながら再度挑戦したい。
以上。
7/18 追記
3回目の作品が整った。やばい旨さ。酸味のない熟したリンゴって感じで、旨味で唾液腺がビシビシ来る。クッソ旨い。