ヴァイツェンにリベンジする日がやって来た。リベンジと言っても、前回そんなに失敗したわけではないが、もっとおいしくしたい。前回は話はこちら。
ということで、ここで勉強しなおしてみた。全6回の力作の記事だ。
German Wheat Beer: I (Intro and Water)
・材料
-ホップは重要でない。
-イーストの選択が重要。
⇒ここら辺の情報は前も同じだ。イーストはWyeast 3068だから間違いない。
・マッシング
-アシッドレスト43℃10分行うと、4-ビニルグアヤコール(4VG)の前駆体となるフェルラ酸が増える。4VGはクローブ香を出すエステルである。
-アシッドレストはph5.7~5.8がベスト。マッシングのベストはph5.2~5.6だから、アシッドレスト終わった後に下げろ。
⇒工程にアシッドレストを追加してみる。しかし、phコントロールはむり。デジタルのph測定器持っているけど校正できてなくて、試験紙しか持ってない。
・ボイル
-ホームブリュワーは最低90m(120mでも良い)。小麦でプロテイン多いし、ホップのタンニン少ないんだから、しっかりボイルしないとホットブレークが沈下しない。
⇒前回、さらった60mとかにしちゃったけど、今回は90mで行く。
・発酵
-バナナ香はイソアミルアセト、クローブ香は4VG。どちらもエステルを高める手法で増える。だけど、4VGは低温発酵だが、イソアミルアセトは高温発酵。
-イーストは10~15million / mL
-ドイツの伝統的なルールに、ピッチ時の温度と発酵温度の合計は30度。例えば12℃でピッチしたら18℃で発酵。
-発酵時、ヘッドスペースはしっかりとる。オープントップでも良い。
-4VGとイソアミルアセトのバランスが大事。
⇒これらの情報を聞いてちょっと参った。今までの自分が勉強不足すぎて反省。クローブとバナナを出すエステルが別物とは知らなかった。そして、一番ショックなんだけど、エステルを増す方法を知らなかった。高比重、低ピッチ、低エアレーション、高温度発酵がエステルを増す手法ってことなんだけど、どうやら常識らしい。今まで、とにかくエアレーションしてイーストを元気にして、オフフレーバーを抑えるために低温度発酵させてって考えていたけど、エステルのためには真逆のようだ。まだまだ勉強しないとダメだ。30℃ルールは根拠と効果がよくわからない。ヘッドスペースはWyeastのWeb見ていたら33%が必要とのこと。空気混入がエステルの発生に影響するとのことだ。オープントップは菌汚染が怖いのでやめておく。しっかし、ヴァイツェンのファクターが多すぎるんですけど・・・。
翻って、前回のヴァイツェン醸造を思い出すと、醸造したのは1月の真冬。しかも発酵の大事な期間を4日間の出張で昇温できなかった。ゆえに、確かにバナナ香はなかったということだ。
さて、今回のレシピ。
Batch Size
10リットル
malt
Wheat Malt 55%
Maris Otter 45%
mash
acid rest 43℃ 10m
protein rest 50℃ 30m
saccharification 64℃ 60m
mash out 74℃ 1m (ロイターリングの時の負荷を減らすために温度上げた)
boil
100m
hop schedule
Hallertau Mittlefruh 20g 60m
Hallertau Mittlefruh 15g 30m
IBU16.7
Yest
Wyeast 3068 (Weihenstephan Wheat Ale)
発酵計画として、イースト投入量は少し抑える。投入前にできるだけチルして、温度下げる。発酵初期は19℃程度を狙う。2日発酵させてから、23℃にあげて、クローブとバナナのバランスをとってみる。というのをやってみる。美味しくできますように。
※2017/7/29
完成品の感想を追記
イースト培養最終章と2017/7Eの戦績と - homebrew diary