2019年度下期振り返り

 今回から、振り返り期間をFYにした。1月はラガー切り替え時期で、上期と下期で評価数が偏るからだ。今回だけ2019年7月~2020年3月の振り返りになる。

  

振り返りルール

上期 4月~9月に飲んだビールが対象
下期 10月~3月に飲んだビールが対象
小バッチの試験醸造品は対象外

 ※今回だけ2019年7月~2020年3月の振り返りになる。

 

  • 7月 ホワイトIPA

ホワイトIPA(Ver201907) - homebrew diary

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  これ、めちゃめちゃ旨かったんだよな。今思い出すと、Belgian Abbeyイーストとトロピカルホップの相性の良さが際立っていた。ホワイトIPAは定期醸造品にしたので、いろいろな製法や材料を試して、研鑽していきたい。

 

  • 8月 ベルジャントリプル

ベルジャントリプル(Ver201906) - homebrew diary

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 イーストの適温外の低温で発酵させて、途中で発酵が止まった失敗作。まぁまぁ飲めたけど、本物のトリプルと比べると、味がぼやけすぎ。

 

ヴァイツェン(Ver201908) - homebrew diary

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 ここから、地獄のヴァイツェン失敗作が続く。その第一弾。思い出すに、これが一番マシだったかもしれない。可もなく不可もなく、味がないという感じだった。

 

ヴァイツェン(Ver201909) - homebrew diary

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 ヴァイツェン第2弾。2回目の醸造で、イーストの状態が整っているだろうと予想していた。そして、開栓1本目がめちゃめちゃ旨くて、友達に自慢しまくった記憶がある。しかし、なぜだろう。2本目から突然不味くなった。薬のような苦みがでてきたのだ。そしてそれは最後まで続いた。あの現象はいまだに説明がつかない。きつねにつままれた気分。というか、俺のバカ舌が怖い。。。

 

  • 10月 ホッピー・ヴァイエンシュテファン

ホッピー・ヴァイエンシュテファン(Ver201909) - homebrew diary

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 このビール。今思い出すと、先ほどのヴァイツェンがおいしいと勘違いしながら仕込んだんだよな。そんなの悲しいよな。そしてこのヴァイツェンは、1本目から薬のような苦みが出ていた、完全失敗作。

 このビールはネルソンソーヴィンホップを使用。自分がネルソンソーヴィンホップを使ったビールって、だいたい失敗しているような。ネルソン、まだ残っているんだけどトラウマで使えない。

 

ホット・ヴァイツェン(Ver201910) - homebrew diary

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 高温で発酵させると美味しくなるかも?という噂を試した作品。はい、おいしくなりませんでした。結局、イーストが汚れた状態の4連作だったのだろうね。その状態になったら、どうしたっておいしくならないってことだ。

 去年まで、イーストは何回でも使えると思っていた節があって、ちゃんとスタータを作って状態を維持すれば、またおいしくなると考えていた。しかし、そうじゃない。まずくなったイーストが復活することは、純粋培養をしないかぎりありえない。

 数か月の時間と労力で得た経験でした。

 

  • 12月 屁(HE) IPA

New England IPA(Ver201911) - homebrew diary

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 NEを作るつもりが、ホップの投入温度を間違って硫黄臭となった本作品。汚ヴァイツェン4連作のあとにこれだから、笑えない。戒めの苦行のため、全部飲みました。

 しかし、この話を人にしたら、よっぽど飲みたがるんだよね。失敗ビール品評会ってある程度需要があるのかも。いや、ないか。。。

 

  • 2月 ヘレス

ヘレス(Ver201912) - homebrew diary

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 散々だった9月~12月のうっ憤を晴らす良い出来。うまい。ヘレス感がないから、ある意味失敗なんだけど、おいしんだよな~。ここから快進撃が始まる。

 

  • 2月 ホワイトIPA

ホワイトIPA(Ver202001) - homebrew diary

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 ホワイトIPAのリメイク。初めて小麦粉(薄力)を使って醸造した作品で、恐ろしくスタックした。出来はばっちりで、初の自己評価満点。モルトの押しがなくてトロピカルで好き。

 しかし、最近過剰カーボになってしまった。開栓後、10分以上放置して炭酸を抜いて飲んでいる。これは次の反省に活かしたいが、原因不明。

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炭酸抜くの図

 

  • 3月 グルコシダーゼ醸造ビール

グルコシダーゼを使った醸造(1) - homebrew diary

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 α-グルコシダーゼを使った醸造。以下の3バッチを同時に仕込んだ。

  • バッチA:マッシング時α-グルコシダーゼを投入
  • バッチB:チル後にα-グルコシダーゼを投入
  • バッチC:投入なし

 この醸造は大変だったけど、FGが「B<C<A」になることをしっかり確認できた、良い試験だった。味はアマリロシングルホップで、抜群ではないけど良い出来。満足しながら、ちびちび飲んでいる。

 瓶詰時にバッチBとバッチAのブレンド品を作ったのだけど、瓶内でバッチAの多糖の分解が激しくて過剰炭酸になった。ここら辺がホワイトIPAの過剰炭酸のヒントかな。

 

  • 3月 ジャパニーズラガー

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 モルト67%、デンプン33%のビール。あっさりしていて結構いける。抜群の出来ではないが、飲めるネタ枠の作品。こちらも満足しながら、ちびちび飲んでいる。フィルタリングがあまくて少し濁っているのが残念。

 

  • 3月 シュバルツ

なんとなくシュバルツ(Ver202002) - homebrew diary

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 造る機会が少なそうな黒系ラガー。とても良い出来で満足している。自分、黒系ビールは〆に飲む癖があって、いいだけ酔ってから飲むので存在感が薄いの、そろそろかわいそう。

 

総括

 今回は9か月分で、20醸造13作品。(4醸造は試験醸造。1醸造は腐った。2醸造は来季評価)。2019年の秋から冬の作品は散々だったが、今思うと、イーストに対する考え方を改める良い経験だった。年明けからは良い出来が続いていて、このままじゃ、おっさんの単なる「おいしい」報告ブログになってしまう。そうなったら、ますます見に来る人が少なくなるな。とか変な杞憂をしている。

 ベスト作品は、ホワイトIPAだろう。8月と2月のどちらのホワイトIPAかというと、イーストはBelgian Abbeyのほうがあっていると思う。しかし、総合点で2月のホワイトIPAを勝者にあげる。なんたって色もいい。

 

 2020年度は醸造サイクルと設備を見直して、もう少し効率的に仕込んでいく予定。

 

以上。