リユース後のイーストカウンティング

 今日は、醸造後の澱から取り出したイーストの状態を確認してみる。
 開封したWyeastのPackを半分投入した醸造の後、澱をリンスして、どれくらいのイーストを取り出せているのか?また、生きているのかを調査してみた。

 Pack半分と言うことで計算上、50billionのイーストを投入したはず。リンスの仕方は、澱に2リットルの水を投入してシェイク。20分放置して、沈んだゴミを入れないように取り出した。

こちら、取り出したイースト。195ml。
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さあ、前回と同じ手順で計測開始。
9mlの試験官を2本準備して、100倍希釈。最後はエチレンブルー溶液と混ぜて200倍希釈。
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顕微鏡でミクロの世界にダイヴ。

こちら、顕微鏡の接眼レンズから接写した写真。
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ちょっとちょっと!イーストおらんがな!この写真はかろうじてイーストが居たところを撮った写真。これは正しくカウントできないと思われる。
測定対象のイーストは195mlもあるのでかなり薄まっているのだろうと判断して、20倍希釈液を作り直して再度カウンティング。

20倍希釈液の写真。
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うんうん。カウンティングし甲斐ありそう。カチカチカチッとカウント開始。

今回の結果、289個を計測。倍率が10倍落ちるので、以下の計算になる。

289 × 5 × 20 × 10^4 = 0.289 billion/ml

と言うことで

194m × 0.289 = 56.2 billion のイーストが取り出せたことになる。

 この結果は、想像していたよりかなり少ないと感じた。うろおぼえなんだけど、醸造中にイーストって2回くらい分裂するはず。50入れたなら200くらいになるのかなと。しかしそれは理想値で、ちゃんと分裂できないイーストだっているはずで、それでも100くらいにはなると思っていた。そこから取り出せるのは7割くらいかな?と、勝手に70billionくらい行くと予想していたのだ。

 ふぅーーん。そう…
 やべぇ、すげぇたのしい。まだ知識不足すぎて何が正解か全然わからないけど、こういうの楽しくてたまらない。
 たとえば、前回Wyeastの残りの半分を数えた1.44billion/ml が正しいと仮定すると、実は投入したイーストは100-1.44x47.5 = 32.8billionしかなくて、32.8×2×0.7=45.92billion が取り出せる予想値とするとかなり近い。とか、色々な現象を可能性を交えてパズルの様にはめてくの楽しい。

 あと、今回は青い死んだイーストもちゃんとカウントできた。それを踏まえると生存率は86%だったので、48.33billionが生きていると言うことになる。エールイーストの標準ピッチレートは6billion/ℓなので、自分のバッチサイズ的にちょっと足りないのだが、リユース醸造を繰り返したら増えていくのか?とか、ピッチレートと味の関係がどうなるのか?とか、楽しすぎる。


以上。