WIPA~ホップ探求番外篇~(Ver202111)

 ホップ探求の番外篇。前回のホップブレンドが良かったので、次は違うホップブレンドで同じオイル構成にして、味は同じになるのか?ということを試したいと思っていた。その目的は、自作のオイル含量式の正しさと、そもそもオイル含量が味に正確に反映されるのかを確認するためだ。泥沼にはまりそうな実験だが、先に進むための大切な一歩だと確信している。
 しかしその前に、そもそも同じホップブレンドで同じ味になるのかを正確に確認したことがない。スタイルを変えて、イーストの醸すフレーバーによって、ホップブレンドの影響がどれだけ変わるのかと言うのも興味深い。と言うことで番外編として、前回のIPLとイーストを変えて同じホップでWIPAを造った。(説明が長くて細かい…)

 前回の記事
 ElDorado・Galaxy・Amariro・Simcoeを使ったIPL
vvm.hatenablog.com


 レシピは省略。ホップは前回と同じだし、小麦粉を50%使ったいつものWIPAだ。

 こちら完成品。
f:id:vvm:20220103193900j:plain

 見た目。まぁ、割と白くていいんじゃない?アロマは、化学系柑橘香。系統は前回と同じだけど、前回より力が弱くてエグミがある。口に含むと、エグミは少なくて良いバランスの柑橘と甘み。そして苦い。渋みはなくてただ苦い。これは前回とほぼ同じ。
 ここから判定するに、同じホップを使うとフレーバーへの影響はほとんど同じで、アロマは若干スタイル依存がありそう。フレーバーの甘みについては前回は謎と言っていたけど、どうやらこのホップブレンドの実力の可能性が高まった。ゲラニオール量は甘みと関係ないかも。そして苦みについては、前回はラガーイーストが影響していると推測していたけど、今回のエールイーストのほうがよっぽど苦い。おもろー。このホップブレンド使うときはもっとIBU下げましょ。

 というわけで、同じホップブレンドを使うかぎりはフレーバーは同じ系統に持っていけることが分かった。しかし、イーストやグレインによってはアロマや全体の微調整が必要と言う事も分かった。勉強になった醸造でした。そして泥沼のような未来が待っている気もする醸造でした…。

 あ、総合的には美味しい出来でした。今年もよろしくお願いします。

 以上。