イーストウォッシュ

 この記事を書いたのが1年半くらい前。
vvm.hatenablog.com

 この記事の通りいくつかのイーストを半分に分けて保存したけど、実はそれを使ってない・・・。今回それを使うぞってところから話は始まる。こちらのイーストは正確には2021年2月に取り分けた。2年弱冷蔵庫で寝ていたわけでどうなることか。

 今の自分には強い味方がいる。スターラーだ。こいつで回せばそのうち復活するだろうと開始したのが2022年12月27日。グラニュー糖を煮沸して冷やして投入。イーストニュートリエントも投入。ぐるぐる回して1週間経過。

 今回は途中経過も顕微鏡で観察した。こちら1週間経過時点。

 まだ弱った状態。さすがに1週間じゃ元気にならんよね。弱っているイーストは細胞壁が薄く、真ん中に黄色い核が見える。真っ青に染まらないので死んではいない。
 さらに砂糖水を追加して、もう一週間スターラーで回す。この間、気泡を一切だしてない。だから発酵していないってこと。まだ酸素吸ってる好気フェーズなんだろうね。

 2週間でどうなったか見ると、こんな感じ。

 青枠で囲んだイーストが復活している。よしよし。しかしそれを上回る数のバクテリア汚染(赤枠)が起きている!エアロックせずに砂糖水を回し続けたらそりゃこうなるよね。見たことないくらいキモイバクテリアに支配されている。これは完全な危険領域だ。

 で、今回の記事の本題。酸でバクテリアを殺菌するイーストウォッシュを敢行する。今までこれをやらなかったのは効果が不明な事と、イーストに少なからず負荷がかかるらしい事。しかし今回はやらないと使えない。

 イーストウォッシュの手順を以下にまとめる。

  • リン酸でpH2.0~2.5程度
  • 2~4℃
  • 2時間程度
  • 使う直前(つまり2時間前)に行う。

 2~4℃というのが肝らしく、イーストをダメージから守れる温度帯らしい。へー。
 こちらリン酸を投入したあとの写真。

 温度は測ってないが、ベランダに放置してたら軽く凍ったから大丈夫だろう?殺菌後の写真がこちら。

 バクテリアが減っている!これは許容範囲。イーストが減って見えるのは観測時の濃度が前回と違うからで、数は変わってない。

 このイーストを使ったビールが完成。今回はかなり薄めのセッションIPA

 しっかりビールの味で安心。今度からバクテリアが発生しても対処できる手段が確立したな。夏は毎回ウォッシュしよう。

以上。