イーストの増え方

 こちらの記事で、イーストリンス後のイースト回収率について言及した続き。そもそも、1回の仕込みでイーストはどれくらい増えるのか?という話を調べてみた。
vvm.hatenablog.com

 大昔の記憶だけど醸造中にイーストは2回分裂すると聞いていた。その情報をどこから仕入れたか記憶にないので真否が極めて怪しい。ついにそれを解き明かす日が来たわけだ。今回投入したイーストは66billion。情報が正しければ66が132になって、132が264billionになるはずだ。

 さて、どうやって醸造後のイースト数を計算したかを説明する。
 一次発酵が終わったビールのイーストはほとんどが澱の中にいると考えられる。また舞っているイーストもいるわけで、それらを正確にカウントするためには、沈んだ澱をもう一度舞わせる必要がある。そんなこと絶対やりたくない。というわけで、澱引き後のビールのカウンティングとイーストリンス時のカウンティングを2回に分けて行うことにした。

 まず、澱引き後のビール。こいつは容量を測るのが難儀だ。計測の方法は2つある。1つは2次発酵容器の体積から求める方法。2つ目は重量から求める方法。重量は、比重からビール中の糖を割り出して総重量から引いた値がイコール体積のはず。

 

 以下が求めた結果。

 体積計算:9896ml
 重量換算:9984ml

 おおー。ほぼ一緒でにっこり。体積出すために久々に四角錐台の体積計算の公式を引っ張り出してきた。この公式が実生活で役立つ日が来るとは…。
 そんなわけでカウンティングした結果がこちら。

対象 イースト数(billion)
408.8
澱引き後ビール 27.7
合計 436.5

 というわけで、2回分裂の264billionを大きく上回ったわけだ。1回の醸造の中で2回分裂は完全に行われて、ほとんどが3回分裂しているという感じかな。これは良い情報を得られた。今後は、投入時のイーストの低ピッチと高ピッチでどのような差があるかなど、時間が許せば測定していきたい。

 以上。