アサヒビールのCMを見ていて「麦の新ジャンルNo1」というフレーズにキョトンとした。なにそれ?よくよく調べたら、発泡酒をスピリッツで薄めるタイプの新ジャンルのことらしい。新ジャンルには2タイプあるのは知っていたが、その一つを「麦の新ジャンル」と呼ぶのは初めて知った。
こんなブログ読む読者に説明は不要だと思うが、日本にはビール系飲料という言葉あり、その中には「ビール」と「発泡酒」と「新ジャンル」を含んでいる。「新ジャンル」はさらに分類されて、麦を一切使わずに醸造したタイプと、上記の発泡酒に麦由来のスピリッツを追加したタイプに分かれるのだ。よく、新ジャンルは正式にはビールじゃないと言われるが、自分は「麦の新ジャンル」はビールだと思っている。
ちなみに各社の主力銘柄はこんな感じで、麦の新ジャンルが主流。
もう一つ興味深かったのが、アサヒがNo1だとは知らなかったこと。スーパーに務める親戚は「金麦」がよく売れるって言っていたし、こちらの記事では「のどごし生」がシェアNo1だった。
「のどごし生」は麦を使わない新ジャンルなので、アサヒビールはそれを除外してNo1と言っているのだろうけど、金麦の方がぜんぜんシェアが高そうだ。アサヒビールのHPをよくよくみると、小さい字でこのように書いているので、クリアアサヒシリーズの総合力でNo1なのかな?と思った。
しかし、それでも納得いかなかったので、いろいろ調べていたらこちらの記事をみつけた。わりと新しい記事で、キリンビールが新ジャンルでアサヒビールに負けたというのだ。
なるほど、ようやく分かった。東洋経済ONLINEの売れ筋トップ50商品はスーパーの売れ筋なのだが、ASCII.jpの記事は課税出荷数量なのだ。課税出荷数量となると業務用も含めて工場から流通した数量が対象になる。No1宣言しているのも課税出荷数量だ。あれ?キリンを抜いたんなら「新ジャンルNo1」って言っちゃダメなの?よくわかんなくなってきた。アサヒビールのHPの注意書きに「2015の出荷数量を根拠として使用」と書かれているが、ここにも何かテクニックが隠されてそうだけどよくわからん。
まぁこの結果から導き出された自分の憶測は、アサヒビールの営業力の強さだ。スーパーなどの消費者から見えてない相当数のクリアアサヒが業務用で出ているのだと思う。スーパードライも売れているし、盤石だなアサヒビール。キリンビールの営業は、こんな炎上事件もあったけど応援しているぞ!おれサッポロ派だけど。
近頃のクラフトビールの流行についていけてないアサヒビールは、早々にシェアを落とすと予想していたんだけど、そんな事はしばらくなさそうだな。