Lallmand社のフィリーサワーイースト。このイーストは乳酸とアルコールを同時に生成でき、非常にお手軽にサワーを醸造できるイーストだ。
お店でサワーエールを見かけたらたいていこのイーストだったりして、もう市民権を得たといっても過言ではない。
タイトルの「リピッチ・チャレンジ」とは、このイーストは使いまわしができないと言われており、使いまわした後は乳酸がそれほど発生せずに普通のエールになってしまうのだ。
この記事はその常識に抗う挑戦の記録だ。
去年の戦績はこちらを参照。
2回使いまわして、ともにpHが4.2pH程度しか下がらないという結果であった。
この挑戦が無謀なのかというと、そういうわけでもない。
こちらの記事に、 1million/mLのピッチレートで実現できるという実験結果があるのだ。
そして、去年の失敗はイーストの汚れだと思っていた乳酸生成菌を消し去ってしまったからだと思っている。
去年はリユースイーストをカウントするために顕微鏡で覗いたら、酵母と違う菌が沢山いるなと強酸でウォッシュしてしまったのだ。
きっとその菌こそが、乳酸を生成する菌なのだろう。
こちらが今年のイーストカウントの様子。

赤枠で囲んだところが、普通の酵母とは違うと感じるところ。
今回はイーストウォッシュをせずに、これらを生かしたまま投入する。
(今年の赤枠が少ない…。去年はこの倍くらい居たのに。)
こちらが結果。
1回目の醸造(ドライイーストそのままピッチ)、2回目の醸造(リユース)の比重遷移とpHの遷移を表示する。
右軸がpHの数値だ。

どうだろう。1回目の醸造は3.5pHまで下がって味もしっかり酸っぱい。
2回目はかろうじて4.00pHを切ってきたぐらい。
こちら2回目のビール。

味は、仄かに酸っぱい。おしい!
うーん。反省点としては投入したイーストに『酵母じゃない菌』が少なかったこと。
リユースイーストの保管を高圧状態で行ってしまったから?
去年、強酸でウォッシュしたら『酵母じゃない菌』がきれいさっぱり消えてしまったことから、あいつらはかなり弱いのじゃないかと推察する。うーん悩ましいが、一歩前進した気がする。
本格的に寒くなる前に、またやるかな。
以上。