今季の冬にお世話になったWyeast 1028 London Ale Yeastの最後の作品に選んだのはインペリアルスタウトだ。このイーストの話はこちらの記事に書いたが、かいつまんで言うとFGが下がらないと感じている。
最後の作品に選択したインペリアルスタウトは高OGスタイルである。このイーストでしっかり醸せるのか不安もあったが、このイーストを克服するという達成欲求があったのかもしれない。
こちらレシピ。
バッチサイズ | 11ℓ | ||
---|---|---|---|
モルト | % | ホップ | g@m |
ペールモルト | 70.6 | アザッカ | 20g@60m |
マリスオッター | 8.4 | EKG | 19g@30m |
カラボヘミアン | 7 | EKG | 15g@15m |
ローステッドバーレイ | 2 | ||
カラファスペシャルⅡ | 3 | ||
チョコレートモルト | 3 | ||
玉砂糖 | 6 | ||
SRM | 39 | IBUs | 57 |
何を参考にこのレシピを建てたのか忘れてしまったが、ブラウンシュガーを玉砂糖に置き換えたのは覚えている。SRMが39って黒さは初めてかもしれない。赤みを挟む余地なんて無さそうで楽しみ。
こちら比重遷移。
結果はこの通り、グレーの線の目標FGに対して到達せず。 高温を伴う爆発的な発酵後、いつものように2日で発酵が止まってしまう。
しかし今回は引き下がらず悪あがきをしてみる。一週間後にスターラーで元気にした100billionの予備兵を投入。しかしこれが何も役に立たない。London Ale Yeastが食べれない糖しか残ってないってことなのか?しびれを切らせてUS-05ドライイーストを追加。これもビクともせず。ドライイーストもダメと言うことは、単純に俺が造った麦汁が酵母の食べれない糖で構成されていたってことになりそう。このイーストの素性云々は関係ない気がしてきた。もうわからん。
最後はやけっぱちになって、インペリアルの名を捨てて水出しコーヒーを1ℓ近く投入して甘みを下げて飲めるビールにリメイクするという、敗北宣言に近い行為を行って瓶詰をした。はい、俺の負けっす。
こちら完成品。
色は黒い。どこから見ても黒くて少し怖い。丸いグラスと相まってGantzに出てきそう。
アロマ。バニラアイスのような甘い香りとコーヒーがマッチしてる。ビールじゃない。
フレーバー。シルキーな口当たりと、カラメルとチョコとバニラと濃厚な甘さが口の中に広がる。遅れてピリッと炭酸がはじけてビールであることを思い出すが、その酸味がコーヒーを引き立て後味はシックなビターに支配される。ビールじゃない。
売ってもいいくらい美味しいんだけど、ビールを造った感じがなくて素直にうれしくない。
こちらにWyeast 1028 London Ale Yeastを使った作品の評価をまとめる。
回数 | ピッチレート | 発酵温度 | スタイル | 評価 |
1回目 | 9bilion/ℓ | 20℃ | Brown Ale | 焦げ感あるがウマい |
2回目 | 13bilion/ℓ | 20℃ | Imperial IPA | 甘くて苦くてウマい |
3回目 | 14billion/ℓ | 20℃ | Porter | 甘くてロースティでウマい |
4回目 | 9billion/ℓ | 18℃ | Pale Ale | 発酵時臭かったけど、最終的にウマい |
5回目 | 18billion/ℓ | 20℃ | Coffee Stout | ビールじゃないけどウマい |
このイーストの総括をするなら、ハラハラドキドキするけど結局うまい。Irish系のイーストよりこっちの方が成功率が高い気がする。特に甘さが欲しいときはコレだなと感じた。俺のレギュラーイーストに入るかも。
以上。