プラズドロイクローン(Ver201703)とデコクション

 Wyeast 2001 Urquellを入手した。

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 自分のビール鎖国を開港したのがアメリカンIPAなら、ビールの旨さを教えてくれたのがプラズドロイだ。飲んだことあるだろうか?日本でタップにプラズドロイ繋いでいるお店は横浜のPIVO屋が有名。今は移転準備のため閉店中なので、新宿のHighburyに行けば樽生置いている。味は、元祖ピルスナーなので日本のビールに似ている。しかし、しっかりとしたビタリングと強い旨味は別格。ひとくち口をつけると止まらなくなるこの味を「旨味の荒波」と個人的に名付けている。チェコに海はないけど。

 さて、そんな味を実現できるかどうかわからないけど、プラズドロイクローンを仕込むことにした。基本はラガーと仕込みかたは変わらないはずだけど、念のためピルスナーでレシピをググってみた。

beersmith.com

要点だけ抽出すると

・OG 1.044~1.056

SRM 4~6

・IBU35~45

・100% pilsner maltで仕込むが、ホームブリュワーは10%未満のCarapilsをいれることあり

・3ステップデコクションで、2~3時間のボイル(!?)。ホームブリュワーは67℃シングルインフュージョンで十分おいしいよ

・ホップはザーツ。60mから投入開始で、30mで最後の投入。

・軟水が鍵で50mg/Lのミネラル(Ca, Mg)

・10℃で発酵、1~5℃で3~5週間ラガーリング

 

 ほぼ、ラガーの仕込みかたと一緒だけど、IBUが高い。低α酸のSaazでIBU40って、相当入れないと達成できないぞ。 そんでもって、インパクトあるのが3ステップデコクションと2~3hのボイルだ。ちょ・・・、なんちゅう手間だよ。BIAB隆盛の現代ホームブリューにデコクションなんて流行らないが、いい機会なのでやってみることにする。デコクションはドイツやチェコの溶けにくいモルトでしっかりコクを出すための手法と認識している。シングルインフュージョンのホームブリュワーが10%のCaraPilsでボディを強めるのはデコクションを回避しつつしっかりとコクを出すための手段なのだろうと推測する。ボイルは2~3hと書いているが90minで勘弁してくれ。

 というわけで、以下のレシピにした。

 

バッチサイズ

 10ℓ

モルト

 German 2Row 100%

 ※Pilsner maltを切らしていた  orz...

マッシング

 2ステップデコクション 

ボイル

 90m

ホップスケジュール

 Saaz 60m 30g  

 Saaz 30m 15g

 Saaz 10m 15g

 IBU40

イース

 Wyeast 2001 Urquell

 

 デコクションは2ステップでこんな感じでやってみた。寸胴鍋から1/3のマッシュを5ℓ鍋に移して昇温し、寸胴鍋に戻して全体を昇温。それを2回繰り返す。10:00開始で12:40終了。

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  手間がかかった以外に、マッシュを何度も移し替えるのでキッチンが汚れるというデメリットあり。

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 あと、マッシュを100℃でグツグツ煮込むんだけど、なべ底が焦げ付かないように、つきっきりで掻きまわすのつかれる。

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 こちらが一番麦汁。照り照りでいい色。時間をかけて抽出した分、我が子のようにかわいく見えてくる。

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 3番麦汁まで搾り取った後がこちら。

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 そんで驚いたんだけど、今回、マッシュ効率が83%行っちゃって、ターゲットOGをとんでもOBしちゃった。これがデコクションの力か。

 しっかしつかれた。トータル9時間かかった。飲めるのはGWかな。

 

以上。