バグズブリュー【閲覧注意】

 ようやく酷暑がひと段落しましたね。今年の暑さは北海道もやばかったです。今日はちょっと遅くなった納涼として、恐怖体験の話でもしようと思います。みなさま背筋を凍らせてください。勇気のある方だけがこの後の記事をご覧あれ。



 それは、連日の猛暑で最高気温が30℃を超える日が続いた8月19日のこと。翌日の醸造の準備をしようと、モルトを保管しているロフトに足を踏み入れたのでした。クーラーのないロフトはサウナのように暑く、手早く済ませようと急いでモルトを計量してミルに投入して、さあミルしようとレバーに手をかけた時に、事件は起きました。

 モルトから何かが這い出てきている?コバエのような小さな何かが一匹、モルトミルの壁面を登ってくるのでした。何かの虫が入ってしまったか?と顔を近づけて凝視していると、また一匹、一匹と、ロッククライミングよろしくモルトミルの壁を登り始めるのでした。ゾゾゾ…。モルトに虫が湧いてるじゃん!キャーー!!

 ホームブリューイングを始めてから7年、初めてモルトに虫が湧いた。モルトなんて熱処理加工するものだから、雑に放置でも大丈夫だと思っていた。

 我が家のモルト全滅じゃね?と調べたところ、今回使用するベースモルトだけの問題のよう。袋の口を縛っていたので虫たちは出てこれず、他のモルトへの影響はなし。また、同じロットと思われる別の袋のモルトにも同じ虫が湧いていた。ということは、どこかで卵が産みつけられて我が家に来たということ。それがこの連日の暑さで孵化したという事で間違いないだろう。

 さてこの虫はいったいなんだ?麦に湧く害虫で有名なものに、ゾウムシ(Weevil)がいるが、我が家の虫は小さすぎて判断できない。スマホのカメラを目一杯拡大したのがこちら。
 

 鼻みたいのがあるような無いような。顕微鏡で観察すればよかったな。『homebrew weevil』とかで検索すると、もっとおぞましい映像が手に入るのでよかったらどうぞ。それらの映像と比べると、我が家の虫が小さすぎるんだよなぁ。なんなんだろ。

 最後に、このモルトをどうしたか。よくよく考えたら、このモルトは8/6にも使っている。その時に虫はいないが、卵は入っていたわけで、怖がるのもいまさらだ。ゾウムシなら口に入っても人体に害はないとのことだし、がっつり煮沸するので問題ないだろうと、仕込みました。人には飲ませられないが、これも良い経験でしょう。虫の湧いた残りの在庫モルトは捨てました。

 悩ましかったのが、モルトをミルしても大部分の虫は潰れずに生きていて、バケツの壁をロッククライミングしまくること。夜中にバケツから逃げ出して、家のなかで増えるのは勘弁だ。その対策として、モルトの上層をアルコール噴霧したらピタッと静まった。アルコール噴霧は正義だな。

 この記事書いて、ホームブリューイングに悪い風評起きるのも嫌だなと思ったけど、パンにカビ生えるなんて日常じゃん。ありのままのホームブリューを書くことが大切と思い書くことにしましたよ。

 以上。