KVEIKの醸造記録 その2

前回の報告の続き。

vvm.hatenablog.com


3回目と4回目の評価を加えて、サマリを更新。

回数 ピッチレート 発酵温度 スタイル 評価
1回目 3bilion/ℓ 30℃ IPA ホップに負けてる 収斂味あり
2回目 1bilion/ℓ 30℃ PA 整った うまい
3回目 18billion/ℓ 30℃ PA 絵具 まずい
4回目 7billion/ℓ 21℃ PA 果実感 うまい

こちら3回目のKVEIK。

 オーバーピッチを試したもの。評価は絶望するほど不味い。自分のビールは愚痴りながらも全部飲む派だが、これは無理。アロマから無理。頑張って3口飲んだが耐えきれず、流しに捨てた。コンタミとかの味じゃない、極めて騒々しい味。子供がドリングバーでふざけてドリンク全部混ぜしたイメージに近い。一言で表現すると絵具を飲んでるようだ。原因は絶対にイーストのオーバーピッチ。KVEIKのオーバーピッチは悪だと理解した。

こちら4回目のKVEIK。

 こちらは、エールの標準的なピッチレートで、かつ低温発酵を試したもの。これがとても良い。事あるごとに感じていたKVEIKイーストの悪ガキのようなウザさがまったくない。低温発酵がやつらを淑女にしたようだ。アロマは果実の酸味を予想させる爽快さ。口に含むと甘さと酸味が折り合って果物のよう。ESPEの特長である梨感がありとても美味しい。

 4回醸造した中では、2回目の1billion/ℓが一番おいしかった。瓶詰後KVEIKイーストが沈めば沈むほどすっきりとして、イーストの特長である梨のような風味がしっかり出て美味しくなってる。4回目の低温発酵は2次発酵時にイーストがしっかり沈んで澱引きしたから、初めから美味しいのだと予想する。3回目のオーバーピッチも、イーストが完全に沈めば飲めるようになるのでは?との感想。

 というわけで、KVEIKのピッチレートはたった1billion/ℓでもイケるということが確認できた。また、飲むときはイーストをしっかり沈ませたい。そう考えると、夏の暑いときに温度管理なしで仕込めるからと言ってそのまま放置せず、発酵が終わったらしっかり冷やして寝かせてから瓶詰めした方が良いでしょうね。

 以上、初めてのKVEIK醸造でした。