試験官カーボネーションを学んで、次にやりたいことはイーストフィルタ。今まで、ボトルコンディションによる意図しない味の変化を何度か味わってきたので、イーストを濾過して品質の安定にチャレンジしてみる。
この動画で勉強。正直、何言っているかわからないが、原理はわかった。何か特別なビールフィルタがあるのかと思ったら、単純な水の濾過システムだ。
How to Filter Home Brew - YouTube
というわけで、我が家の醸造道具やバッチサイズから見積もってモノタロウで以下のものを購入した。
日本フィルター フィルターハウジング NFH-A-5-E
日本フィルター 濾過用フィルター CW-1-R (濾過精度1μm)
アソ― ホースニップル x2 HN-1412 (呼びPT1/2 竹の子12mm)
アズワン シリコンチューブ x2 内径10mm 外径13mm
アズワン 扁平缶 広口活栓付瓶 20ℓ コック外径 12mm
ハウジングが一番高価で7500円程度した。フィルター本体は750円。フィルタは消耗品のはずだが、どれくらいの頻度で交換するかよくわからない。ハウジングは動画で紹介されていたものの半分の大きさにした。我が家の醸造道具に適合する接続ホースやニップルを考えると、この製品がぴったりなのだ。我が家のバッチサイズも小さいしいいだろう。フィルタの濾過精度は1μmを選択。ビール酵母の大きさは5μm程度あるらしいので。
さあ、つかってみましょう。醸造設備も若干変更。いままで漬物袋で2次発酵させてから、ボトリング容器にサイフォンで移動していたが、扁平缶を2次発酵容器に利用することにした。そして、コックからチューブを通してフィルタに接続して、ボトリング容器に注ぐ。
こんな感じ。
使用する上で心配だったことが2点ほどあった。1点は、スタックするのではないかという心配。なにせ、1μmの精度の高いフィルタで、ポンプのような装置もない。止まったらどうしよう。しかし、これは問題なかった。清澄度の高いビールがスムーズに流れ出てきた。完璧。
これなら、澱を突っ込んでもきっちり濾過してくれるだろう。と考えていたら、最後のほうは、結構濁ることが分かった。イーストというより、もっと細かい汚れなのだろうな。ハウジングに残った汚れたビールは、ボトルコンディション用にとっておく。
ボトリングは、半分を試験官カーボネーション用にペットボトルに詰めて、残り半分をイースト&プライミングシュガーを追加して通常ボトルコンディションとした。その時にハウジングに残った濁りビールも入れる。
ちなみに、今回のビールはケルシュ。フィルターしたビールの写真を撮り忘れてしまったのだが、とても綺麗だった。そして驚いたのがその味。イースト入りと全然違ってとてもドライな感じに仕上がる。ケルシュの爽やかな香りが消し飛んでしまって、うまくない。しかし、これを使えばイースティラガーから卒業できるんじゃない?次回が楽しみ。
さて、もう一つの心配事が洗浄。まさか1回使うたびにフィルターを捨てるはずはない。動画では錠剤を入れていたが、おそらく次亜塩素酸ナトリウムと考える。これだ。
この溶液に1時間ほど浸し、水を切り陰干しすることにした。次に使う際に再度除菌して、テストで水をろ過して味を確かめてみようと思う。
追記 :よくよく動画を見直したら、洗浄に使用していた製品は「STERAMINE」だ。第四級アンモニウム塩で、病院などで使用される洗浄薬とのこと。材質に影響が少なく、清掃と除菌を兼ねており、次亜塩素酸ナトリウムに比べて優れた洗浄薬だそうだ。ほしい。
Steramine Multi-Purpose Sanitizer | Dive Gear Express®
※3回ほどこのシステムを使ってみて情報追加(2019/6/16)
まず2回目の使用時に、まったくイーストがフィルタされないという事象に遭遇。プライミングシュガーすら入れていないのに、ペットボトルカッチカチ。
いろいろ考えた挙句、ハウジングをがっちり締めてみたら改善した。その反面、フィルタがスタックするという一番初めの懸念がぶつかった。また、参考動画でレンチを使ってニップルを占めていたのが納得いった。「ハウジングを強く締める⇒スタックする⇒段差を高くして水圧を高める⇒ニップルから液漏れする」ということが分かった。
これらの問題に直面して改善したつもりだが、それでも微量なイーストが入ることが判明。カチカチペットボトルにはならないが、弱くペットボトルが張って、栓を開けるときに「シュッ」と音がする。2回フィルタしないといかんのか?
以上。